月経前緊張症

【概要】

月経の2週間から1週間前から起こり、月経開始とともに消失する周期性のある一連の症状をいいます。
身体的精神的な症状を示す症候群でPMSとも呼ばれています。女性ホルモンは、成長だけではなく自律神経や脳、骨、血管にも作用し生命活動には欠かすことのできない働きをしています。

【症状】

イライラや情緒不安定、うつ状態、自己評価や集中力の低下、眠気や睡眠障害、食欲不振や過食などの精神的症状のほか、
おなかや乳房の張り・痛み、頭痛、腰痛、肩こり、むくみ、めまい、肌トラブルなどの身体的症状が表れます。
症状の種類や程度、期間など、個人差が大きいのが特徴です。

【原因】

はっきりとした原因はわかっていません。主に排卵後から月経前に起こる症状であることから、女性ホルモンとの関連性が疑われています。
具体的には、排卵後に女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌され、妊娠しなかった場合は月経前に急激に減少していくという月経によるホルモンバランスの変動が関連していると考えられています。
そのほか、ストレスなどの影響を受ける脳内のホルモンや神経伝達物質、食事や生活習慣などが関係していることも。
さまざまな要因が合わさり、月経前緊張症が引き起こされるといわれています。

【鍼灸治療】

鍼灸治療とあわせて主に下腿、腰背部に施術を行いますが、心理的なストレスや疲労が増悪させている場合もありますので同時にそれらを取り除くための全身調整治療も行います。
月経周期とシンクロして治療を行うのも有効であるため、月経開始の一週間前に来院することをおすすめしております。

背中に鍼をさす鍼灸師の写真(画像)|フリー素材「ぱくたそ」