噛みしめ

【症状】

噛みしめが強く顎の痛みに悩まれている、

夜中に噛みしめ続けて、朝、顎の痛みで口が開けられない、

寝ている間に無意識に噛みしめることで歯を割ってしまう、

セラミックの歯などの人工歯を入れてもそれも割ってしまう、

マウスピースをしても数週間から数ヶ月で噛み切ってしまう、

マウスピースをしていると違和感があり眠れない、

顎がズレてお顔の輪郭の歪みが気になる、

噛み合わせのズレでからだの力が入りにくい、

噛み合わせが良くなくて頭痛など顎以外の症状も起こされるなど・・・

【原因】

歯を食いしばる、噛む癖は、無意識です。本来、歯と歯がくっついているのは「食べて噛む時」だけで、1日24時間の中でもせいぜい20分程度と言われています。そのほかの時間は、唇は閉じていても、歯と歯の間はほんの少し開けているのが通常です。

今、意識してみて、歯と歯はくっついていませんか?噛んでいませんか?

歯を食いしばると、あごの筋肉が縮みます。あごの筋肉の緊張は、側頭部の筋肉を通って頭全体に緊張の信号が伝わります。また、首の筋肉を通って肩の筋肉へも緊張が伝わり、首がすくみ肩が上がる「緊張姿勢」を取りやすくなります。

「緊張姿勢」は精神も緊張させ、交感神経を優位にして末端の血流が悪くなるので、冷えや凝りなどを感じやすくなります

【症状】

・歯が擦り減る、割れる

歯ぎしりによって歯に非常に大きな力がかかります。個人差はあれど歯ぎしりの力は、ガムを噛む力の数倍~10倍といわれており大きな力がかかり続ける事で上下の歯が擦り減ってしまいます。

歯が擦り減るとエナメル質が破壊されて知覚過敏を起こします。また、詰め物が取れたり壊れたり、歯そのものが欠けたり割れたりする場合もあります。

・歯周病が発症、進行する

歯ぎしりによる過剰な力は、歯だけでなく歯茎にもダメージを与えます。歯茎が弱ると歯周病菌が繁殖しやすくなり、歯周病が発症、進行するリスクが高まります。

・歯の位置が移動する、歯並びが変化する

歯と歯が強く擦れあったりぶつかり合ったりすると歯が揺れ動きやすくなるため歯並びが悪くなったり、歯の位置が動くことがあります。

・顎関節症の発症

歯ぎしりをすることで、顎の関節や筋肉に負担がかかり、顎関節症を発症することがあります。

顎関節症に対する鍼灸治療

・咬筋(顎のえらの部分)の肥大

咀嚼筋である咬筋に強い負荷がかかることで、咬筋の緊張状態が続くと咬筋が発達し肥大することがあります。

・その他

顎の痛みや疲労感、肩こり、頭痛、めまい、耳鳴り、睡眠障害など様々な二次障害が歯ぎしりによって引き起こされているといわれています。

【鍼灸治療】

自律神経は交感神経、副交感神経の二つに分けられ、交感神経は日中活動時に活発に働く神経で、副交感神経は夕方から夜にかけて優位に働くリラックス神経です。この二つの神経がバランスをとりながら無意識下で全身の器官を調整しています。ストレスや疲労、生活習慣の乱れなどからこのバランスが乱れると心身の不調をきたす原因になります。

自律神経は睡眠の質や筋肉の緊張にも大きく関わっており、特に交感神経の過亢進は精神の緊張、全身的な筋緊張を招きます。

そのため自律神経系のバランスを整えるツボや東洋医学的観点から肝、心に関わるツボに刺激を与えます。

また、歯ぎしりや噛みしめ影響による顎や首や肩の筋肉の過緊張を除き、顎関節へかかる負担を軽減する治療を行います。